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悪魔の毒々モンスター
この邦題で失笑しナメて未見な人がいたら、実にもったいない。秀逸なユーモアと秀逸なアイデアと秀逸な表現方法で作られた映画の教科書のような素晴しい作品ですよ。
花くまゆうさく(漫画家・イラストレーター)
※タイトル順
悪魔の毒々モンスター
この邦題で失笑しナメて未見な人がいたら、実にもったいない。秀逸なユーモアと秀逸なアイデアと秀逸な表現方法で作られた映画の教科書のような素晴しい作品ですよ。
花くまゆうさく(漫画家・イラストレーター)
悪魔の毒々モンスター
死ぬまでにこれは観ろ!って、強気でいう気はないけど80年代バカゲロゲロ映画、毒々は観て損なし!今だ主人公の名前”メルビン”は忘れちゃいないよ。毒々来日モノも是非!
みうらじゅん(イラストレーターなど)
悪魔の毒々モンスター
非力な青年がひょんなことから超人へ。悪と正義、愛と苦悩、ヒーロー物の王道要素を緑色のトロマ汁とフレッシュな臓物でデコレーションした愛すべき超名作!
レイナス(ホラー通信)
革命前夜
祭りも革命も、前夜の方が愉しい。「ずっと革命前夜に生きたい」と言う主人公は、本物の革命を目指しているわけじゃない。うん、モラトリアムと言われようがイイじゃない!
小倉 碧(キネマ旬報社)
過去のない男
昔「ボーン・アイデンティティー」と「過去のない男」を同日に試写で観た。どちらの主人公も記憶喪失だったが、後者の主人公は記憶を取り戻そうともしなかった……斬新!
岡 大(映画ナタリー編集長)
禁断の惑星エグザビア
エイリアンよりも大変態をとげる怪物、リプリーのタンクトップ姿よりもエロい美女たち、アッシュよりも信頼できるロボット。『エイリアン』を下敷きにコーマンセンスのパンチラインが凝縮されたSF作!
千葉 栄(「DVD&ブ ルーレイVISION」編集長)
黒猫・白猫
いい加減でだらしなくてバカで陽気な愛すべき人々の乱痴気騒ぎが、やがて夢のように美しいラブシーンを生む
いまおかしんじ(映画監督)
こわれゆく女
『カサヴェテス監督とは二度と仕事をしたくない』と言った名優ピーター・フォーク。しかし、その後製作された「こわれゆく女」で、彼は製作費の半分を負担したほど。この作品の魅力は計り知れない。
山田 正人(キネマ旬報社)
シリアル・ママ
火かき棒、受話器、エアコン、ラム肉など、無骨ながらもアイデアのある凶器攻撃を見せるママは、ホラー映画界のミセス・ハードコア。和を乱すバカタレはその辺にあるものでぶっ叩け!
※絶対に真似しないで下さい
スタナー松井(「コタク・ジャパン」 編集長)
白い肌の異常な夜
1971年、名作シリーズ『ダーティ・ハリー』を世に問うドン・シーゲル×クリント・イーストウッドのコンビは、これほど異常なセクシャルサスペンスも発表していた。この作品はボクの思春期のトラウマそのものだ。
水道橋博士(浅草キッド/漫才師)
侵入者
唯一の赤字という事実も名誉に思えるコーマン本気作。人種差別主義者というモンスターは言葉を巧みに操り、悪意を増長させるのだ。この教訓は現在のこの国にも突き刺さる。
松江哲明(ドキュメンタリー監督)
奪命金
大金をめぐって男たちの思惑と銃弾が飛び交うのかなと思っていたら、老若男女、善人も悪人も等しく金を奪い合う金融市場の仕組みを目の当たりにしてズンとなる金融ノワール。「やっぱりお金は大事だな……」と身につまされつつ、妙に救いのある軽快なラストとラウ・チンワンに癒されるジョニー・トー印の一本になっているので安心してください。
入倉功一(シネマトゥディ)
断絶
青臭くてプライド高くて情けなくて無邪気でしみったれてて渇いていてカッコ良くて哀しいアメリカについての映画『断絶』。死ぬまでにもう一回観たいです。
山下敦弘(映画監督)
追想
美しくも残酷に心を焦がす詩情と衝撃。映画史上最も切ない愛と復讐の挽歌にして、筋肉系の百倍激烈な文化系リベンジ・ムービー!一度観たら生涯の1本となる可能性大。
江戸木純(映画評論家)
THIS IS ENGLAND
みな、若くて、未熟で、弱くて、孤独で、だれかに愛されたいと思っていた。そして、寄りそうように音楽があった。This is England、いや、This is England。
それは今の日本の空気によく似ている。
三留まゆみ(イラストライター)
トールマン
でっかいどんでん返しを中盤に投下、ジャンルの垣根を飛び越え、善悪を逆転させ、観てるこっちは大混乱(でも心地良い)。さすが『マーターズ』のパスカル・ロジェ。自由過ぎる!
西川 亮(「DVD&ブルーレイでーた」編集部)
嘆きのピエタ
ストーリーはまったくの予想不可能。贖罪のエンディングに嘆息が漏れる。日本映画は本日も完敗。
樋口 毅宏(作家)
裸のランチ
精液したたる怪人マグワンプ、女性器っぽい背中の昆虫タイプライター、セックス・ブロブ……。字ヅラだけでもゾクっと来ますが、実体化したクリーチャーたちの粘~っとした気持ち悪さはトラウマ必至!
岩田和明(「映画秘宝」編集長)
果てなき路
卓越した技術でジャンルドラマを語りながらクライマックスでそれを永遠に向けて解放するという離れ業に至る世界最高峰「断絶」監督の最新作。オンリーワン!
石井 岳龍(映画監督)
ハリウッド・ブルバード
ジョー・ダンテの脳内をひっくり返したかのようなおもちゃ箱映画。こんな素敵な妄想が他作品の流用で作られているのが痛快。人の映画を自分の夢に変えられる監督なんてそういないって!
松江 哲明(ドキュメンタリー監督)
ファンハウス 惨劇の館
これはもうひとつの「悪魔のいけにえ」である。それもカーニバルという、巡業で殺人鬼家族がやってくる、出張サービスの。殺しであれ、祭りの翌朝の侘しさよ……。
真魚 八重子(映画文筆業)
ベルフラワー
『マッドマックス』が大ヒットしている今こそ観てほしい。ここに俺たちがいるよ。監督・脚本・出演のエヴァン・グローデルは、『マッドマックス』をこよなく愛し、されど無職で、血を売る生活を続けて、8年かけて本作を撮った。人生には必ず逆転するときがくる。きみが観ない理由はない。
樋口 毅宏(作家)
ヘル・レイザー
人間は無限に自由だ。激痛の中に快楽を見出すことも、人間性をかなぐり捨てて魔道士になることも地獄では許されている!
高橋 ヨシキ(デザイナー/ライター)
ヘル・レイザー
君は、五寸釘がぶっ刺さったスキンヘッドの魔道士を見たか?
愛欲に溺れた人間どもを見たか?
誰よりも勇敢な娘の死闘を見たか?
官能と恐怖の血祭り映画、ここにあり!
石川 三千花(イラストレーター)
ラブド・ワンズ
イケメンを、監禁、拷問、また拷問・・・。血みどろだけどキラキラで、激痛なのにあと味スッキリ。恋する乙女は、フォークでハートを刻むのだ!
宮なつみ(ホラサスDAYS)
リヴィッド
ホラー映画が大好きな連中が、自分たちの好きなものを全部ぶち込んでみました!と言わんばかりのオモチャ箱のような一本!
高橋 ヨシキ(デザイナー/ライター)
ル・アーヴルの靴みがき
その仏頂面の人々の奥にある温かな人情。カウリスマキ独特のペーソスとユーモア。なんだかんだで皆やさしい。世知辛い世の中だけど、捨てたもんじゃないかもとゆるやかに思わせる、ささくれた心に沁みる一作。
森岡 真(キネマ旬報社)